スカート構造の模索と研究



 まず始めにスカートの構造をどのようにするか?ということになりました。前年は元から膨らんでいる自動車用のチューブの上に板を張りつけ、板とチューブと地面の間にできる空間に空気を送り込んで浮かせるという方式を採りました。(図1)しかし、地面の凹凸」に弱くバランスを上手に取って乗らないと浮かなくなってしまいました。そこでホバークラフトの命というべくこの「スカート構造」を高効率化することになりました。


3つのスカーと方式

 スカート方式を色々調べていくと結構様々な方式がありました。しかし、ここで使える工具と材料と出力が弱いパワーユニッでも製作可能な方式となると以外にも少ない。その中次の3つが候補に上がりました。





 そしてこれらを試すために実験機体で試してみることにしました。
まず去年もやった1の方式を試してみることにしました。機構はシンプルでいいのですが、やはり去年のように機体の中心にうまく乗らないとすぐに浮かなくなってしまいました。
次に2の方式です。機構は3つの中で1番複雑です。内側を切り開いたのチューブを上を上板と下を下板で挟み空気溜めを作り、スカートの底面に穴を開け、そこから空気を噴出させる機構です。これはうまくいきました。多少の段差(2mmくらい)をまたいでもちゃんと浮きました。しかも1の方式に比べ安定感もあり、多少中心からずれた所に乗ってもちゃんと浮きました。
 そして最後に3の方式です。チューブの内側の面を切り取ってしまい、本当に洋服のスカートみたいな感じです。人が乗っていないときは安定して、また段差にも非常に強かった。しかし、人が乗るとたちまち不安定になりパンパンパンっと音を立ててジャンプをし続けました。きっとこれはスカートがゴムでできているのである程度圧力が高くなるまで膨らんで、ある強さに達したら空気が外に出て「溜まったら外に出でて、溜まったら外に出て」を繰り返しているからでしょう。どうやらこれは失敗でした。

よって実験の結果、2の方式を採用することになりました。


どのように浮力を稼ぐか?

 このことについて調べてみると浮力はスカートの底面積に比例すると書かれていました。なぜそうなのかというと、理論的には「力=圧力×面積」という関係があるからです。ここで「力」は機体を浮かせる「浮力」、「圧力」は送風機の送れる「最大圧力」、「面積」は「スカートの底面積」に当たります。ここで圧力を上げれないとすれば、浮力を上げるにはスカートの底面積を上げれば浮力を上げることが出来ます。この式を使ってホバークラフトの最大積載重量を理論的に計算するとすれば「最大積載重量=送風機の圧力×スカートの底面積−機体の重量」で計算できます。しかし実際には風は流れていて最終的にはスカートの外に漏れてので圧力は下がり、ある程度地面から浮き上がらないとスカートを地面に擦ってしまうので理論値より結構小さな値になります。

スカートの材料の選択

 さて、スカートの構造が決まりました。今度はスカートを何で作るか?です。そこでこれを選ぶ条件としては次のことが挙げられました。
 そこで…ってことで「厚手のゴムボート」が挙がりました。これなら購入可能でしょう。ってことでホームセンターで8000円で購入しました。これを2方式のために加工すればOKです。近日に再説図を掲載しておきます。



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